内省

ぼくはどんな文章を書くことにやりがいを見いだしているのか

他者に宛てたものを書くことのおもしろさ、そしてやりがいをかみしめている。ごく簡単なメモ書きから、仕事の報告書、心をこめた礼状、じっくり取り組んだ課題のエッセイ……。一方でこのブログで書くのはとてもしんどく感じてしまう。どうして同じ「書く」こ…

最近は至極内容の浅い、自分で読んでいて薄ら寒いものしか書けていなかった。気づいたら世界の周縁部にぽつねんと座っていて、何事かなさねばならないとか、人生を構築し直さなければならないとか、そういった義務感とも使命感とも自我の欲求ともつかない(あ…

数学は人生を豊かにしてくれるが、人生そのものを成り立たせてはくれない――というようなことを思って電車にのっていた。こと人生が自分の手から滑り落ちて、転がっていくのを追いかけるのに精一杯であるときにやれるものではない。数学から暮らしを整えると…

今日も距離が入らなかった。突然どうしたと疑問がくるので先に答えておくとp進距離が導入されなかったのを苦にしている。整数論をやるとなったらきっと通る道だそうで、環に距離が入ったら完備化、完備化できたら位相の定義、位相が入ったらおめでとう、アデ…

腹立ちぬ

教習所の教官には、可能ならばとなりで運転すること謹んでお断り申し上げたい部類がいくらかいる。大同小異周辺からそのように脅かされてきたから、どんな魔境やと前頭葉に負担をかけて入所からしばらく過ごしてきたが、何のことはない、大抵平成的にあっさ…

店員にタメ口をきくのは是か非かという問題は近頃ぼくの観測範囲に入ってこないようだけれどもどう解決したのか、していないのか、わからない。正直に申すとこの論争にさほど興味をかき立てられるどころか、両陣営ともと縁のあるところで生活をしているため…

昼に短時間バイトをこなしてから、発表の準備をしたり、その合間休憩にNK-POPを歌ったりしていた。ブログを更新しようとも思ったが、書けないまま画面の前で自分がフリーズするというおなじみのパターンを繰り返していた。書きたいことがないわけではないが…

もっともプライベートであるはずの時間でさえ遠慮なく現れて、ぼくを監視し責め苛む者がいる

さんざん日本で生きてきていまさら季節に文句を言ってもせんかたないこととは承知しつつ、いやに寒くなってきた。この時間経過とともに階段状に寒くなっていくところが大変いやらしい。秋の存在に疑問をもつ。こうなるとますます外に出るのに勇気がいる。お…

それは誰のせいか それは誰の手柄か

実際、自分の人生の成功や失敗はどれくらいまで自分自身の責任であるのだろうか。どこまでを自由の因果として引き受けるべきで、どこから手放してよいものか。 例えば、意識の間隙を巧妙にすり抜けてわたしをいましめているように見える呪縛(dead dogmata)、…

「正しい人」との再会

レ・ミゼラブルを読みかえしている。まだはじまって50ページにも到達しないが、早速熱いものがこみ上げ、こらえきれなくなった。ミリエル司教のところでなみだがぽろぽろとこぼれた。どうもこれまでの人生で苦痛のうちに手放してそのまま投げやりになってしま…

性において精進鍛錬せねばならない

ぼくは、性においては人一倍傷を負ってきたと考えている、そのような節がある。性についての傷跡は敏感で、そこへ苦情が入ったりすると、それがたとい冗談めかしたものであったとしても、容易に心神を摩耗するというような心理上の弱点をなしている。苦情が…

このところ、信頼を置くとか自分をゆだねるとか、そのような標語がしばしば脳の中心部を占めていた。自分はまだうちにひきこもっている、人を信頼できていない、自分のからを破れていない、どうにかしないといけない、と。ところが、この信頼とか委ねるとい…

信頼して、素直になれば大丈夫、大丈夫であるはずなのに

久しぶりに発表で炎上した。それもぼくがぼく自身としていちばん許せない形の炎上だった。準備段階で(試みたが)理解しきれなかった箇所があるのをきちんと自覚し、そこを発表段階で指摘されたら「わかりませんでした」とすっかり白状する――これはまだよい。…

小遣いを受け取る心苦しさを書きかけて

昨日はお小遣いを受け取るときの心苦しさを中途で書きさした。いまこの書きさしたという事実を記すのでさえ、相当なためらいをもってしている。借り物でもなければ、何かの対価でもない、使いみちも指定されていない、ただひたすら受け取り続けるだけの金。…

なんだかんだ言って、それって「自己弁護」じゃないの??

中高時代からの友人と飲んだ。彼は、今年の春から修士過程でうちの大学でドイツ思想を中心に研究を進めている。思想というからには哲学にも当然触れないわけにはいかず、したがって(まだ初学者ではあるようだが)ヘーゲルなどをやっているらしい。 哲学をやっ…

信頼できる人たちに恵まれて、はじめて自分自身でいられる

信頼を置ける人たちがいてくれるということのありがたさを痛感する。はるか昔の漠然とした不安感・孤独感・雑踏の中で自分の居場所が見いだせないという苦しい状態から、少しずつではあるものの脱却しつつあり、それに伴って視界がクリアになっていくのを感じ…

自然とわき出た言葉の、その言葉遣いをじっくりかえりみてやりたい

この間はじめたディベートで、「モーション(お題)のワーディングを分析する」ことの効用を実感しはじめている。言葉遣いをしっかり分析することで、(相手を上回るための)スタンスを決めることができる、スタンスを実現するようなモデルを設定する、モデルの…

長らく懸案であった教習所の申し込みを今日ようやくすませた。うまくやれば一応裸眼でも免許が取れる程度の視力だったようだ。なるべく裸眼で資格を取っておいて、実際上は矯正して運転したい。種別はマニュアル。 1週間ほど前から『カラマーゾフの兄弟』を…

新学期到来。卒業ゼミのために予習をするも、すぐにすべてを忘れ去っていることに気がつき、復習にうつる。読んでみると、無理にわかったことにして進めていた箇所も、ああそんなことか、と頭に入ってくる。必死になってすべてを書こうとせず、ある程度まで…

もう少しだけありのままを書きたい

サークルの合宿前夜、この時刻に至ってなお眠れないから、いっそ開き直ってパソコンを立ち上げブログでも更新することにする。こういうときに限って余計なことを考えてしまう。それも合宿に関わることではなく、院試のことやら、卒業ゼミのことやら、今度行…

「読書感想文」なんかよう書かんわ

『斜陽』を読んだ。この前は確か『善の研究』を読んだと書いた記憶があるが、それからいままでの間に何も読んでいなかったわけではない。いろいろ読みあさってはいたのだが、ぼくは作品*1そのものを「正しく」読解、比較ないしは検討し、それについて自分な…

きみはなぜ

本日は終戦記念日である。この2日間で、何度胃に鉛を感じ、脚が棒になり、重力加速度が倍加したか知れない。あらゆるものから解放されたいまはもっと勉強をしたいという気持ちがある。しかし、先のことはまだ何もわからない。もう2週間すれば虚無の世界に生…

「共依存」を脱いでゆく

きっかけがあって、ある人にぼくがこれまで高校を中退してからどういう道をたどってきたのかを話した。何度もしているはずなのだけれども、いまだに上手にできない。正確には、なぜ中退に至ったかを言葉にするのがなかなか難しい。「ある女の子と付き合って…

共感していればそれで満足なのか

必ずしもイージーではないが、決して「高尚」なものではなく、ただ単にそれが父のキャラクターに適した、また実際に積み重ねてきて習慣になった生活様式であるというだけのことだ(という趣旨のことを父はいう)。 善の方へむかって歩み続けなければならない -…

ぼくは共依存ではなかったのかも知れない

ぼくと父との対話の断片。もっと話していたのだけれども、忘れてしまった。 「共依存的傾向は残念ながら恥じるべき精神性なんかもしれん。うまくすれば役に立つ共感する力かもわからんけど」 「そもそも共依存ってどういうもんやったかな」 ぼくは父が失念し…

善の方へむかって歩み続けなければならない

やはりぼくが生きていくためには、いまはやりの、「無理せず現在あるいは未来において生きやすいように生きればいいのだよ」、という指針では不十分だ。一見時代遅れであるようだが、ぼくには「善」という概念が必要だ。 ぼくの父の人生は、「常に善なる方向…

お前が拒んでるんやで

結局、ぼくの方こそ心を開けきることができんかったというだけのことなんやろな。 サークルに入って、あるいは卒業ゼミに参加して、あるいは院試ゼミなるものに顔を出したりして、人間関係の幅がぐっと広がってからしばらく経つ。無目的の集まりではないので…

正当に評価されたいわけのひとつ

北朝鮮の対外情勢が緊張を増す一方、モランボン楽団がまた新曲を発表したようでNK-POPファンとして世間をはばかりながらよろこんでいる。これまで音楽中心で見てきたが、政治方面の知識もある程度は持っておいたほうがよいような気がしているので、銀行口座…

現在の人と物事に身をゆだねる

このごろは当時を思い返すにつけて、どれだけの苦難を味わったかよりも、むしろあの頃の自分がどういう哲学で動いていたのかということに意識をクリアに向けられるようになってきている。自省に伴う痛みが薄れ、自分になすすべがなかったと確認する作業にも…

「できないこと」は「劣っていること」とはもう全然ちがうねん

自分自身を鼓舞する意図も込めて、お試しで書いてみる。 数学をやっていると、自分の無力さを思い知らされる場面にしばしば出くわす。数学の本を読んでいて、腑に落ちない。取り組んでいる問題がどうしても解けない。講義を聴いてもいまいちわかったという実…