読書妄想文――「日蝕」(平野啓一郎)を読んで (前編)

PC漬け生活と訣別してから18日ほどになる。この「IT機器の使用を一定期間断絶する」行為を称して「デジタルデトックス」ということを最近になって知った。 デジタルデトックスの副産物である12時間の空白の一部を、文芸によって埋めてみようという試みとして、つい数日前、新たに小説本を1冊買って読んだ。 日蝕・一月物語…