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時系列にそって書き並べる

まずは時系列にそって記憶にあることや感じたことをぼくの視点からだらだらと書き並べてみる。

 

もともとMが部活の関係で父と知り合いだったことがきっかけで、彼女の方から僕に話しかけてきた。

ほどなくしてMの友達のOとも知り合いになり、ふたりは僕の家へ遊びに来るようになった。

 

ふたりとメアドを交換していたが、気づけばほとんどMとばかりやりとりしていた。

Mが粘り強く些細なことでもメールを送ってきていたので、ぼくがそれに返事をしていた。

「自分は二重人格かもしれない。純粋でいたいけど、イヤな風に考えさせる自分、つまりやらしいことを考えてしまう自分がいる」というこちらが当惑するような内容のメールもあったが、ぼくは「女の子ってこんなものなのかな、これが普通なのかな」とぼんやり思ってこのときは深く考えなかった。

 

ふたりのうちどちらかがぼくに気があるのかなと思っていたら、案の定Mに告白された。

断る理由が特になかったので付き合うことにした。

 

ここから当惑させられるメールがたくさん届くようになる。

主なことでいえば、

・もともとMはぼくの友達のNのことが好きであってOはぼくのことが好きだったのに、Mが途中でぼくに鞍替えしてOを出し抜く形でぼくに告白した

・Mの前の恋人のことが忘れられない

・ぼくの後をつけることがある(塾の授業時間がずれ込んだりしてうまくいかないと不機嫌になる)

・いろんなつらいことを抱えているが、そんなことは言ったってぼくにはわからない

・レイプされかけた(柔道部仲間に押し倒された)経験がある

といったところ。

ぼくは辛抱強く慰めた。

 

付き合って1か月くらいからか、徐々に性的な行為に及ぶようになっていた。

といっても、ぼくは服を着たままで儘管彼女の身体を慰めるといった形であった。

 

この頃に実は父親があまり家庭を顧みず、母親はほとんど父親に愛想を尽かし、外で浮気をしているという、いわゆる「不幸な家庭」にいるということがわかってきた。

 

様々な不幸を恒常的に抱えながらも(特に「レイプされかけた」経験からくる恐怖と闘いながら)自分の身体をぼくにさらけ出してくれるところに彼女のぼくに対する「愛情」(この場合信頼といった方が近いかもしれない)を見いだし、ぼくは彼女を満たすことによって彼女の「愛情」に応えていたのだと思う。

 

知らず知らずのうちにぼくは心に変調を来していたらしい。

夏頃にそれを周囲から指摘されるようになっていた。

自覚はなかったのだが、通っていた塾の先生からぼーっと宙を見つめていると指摘されたり、それまで遊んでいた友達との交流がなくなったりした。

彼女との関係は夏以前とほぼ同様だったが、自由な時間が増えた分一緒にいる時間も長くなった。

 

秋になってようやくぼくは苦しいことを自覚し始めた。

この頃にはほぼ毎日彼女の家に入り浸って、帰る時刻もどんどん遅くなっていった。

帰ろうとするとまず間違いなく肘のあたりをつかまれ、引き留められるのだ。

そして彼女を根気よく慰める。

これがおきまりの流れになっていた。

心身共にくたくただったはずだが、それを見せようものならいよいよ手がつけられない。

彼女の家だから、下手に泣かせたりするのも恐ろしい。

ぼくは自分の感覚を麻痺させて、何も考えず儘管作業のように同じことを繰り返した。

 

秋の終わりごろ、彼女の身体を慰めるだけではなく、最後までするようになっていたと思うが定かではない。

 

漠然とした苦しみから死ぬことを決心したのは、彼女からのひとことがきっかけだった。

「男のそれは世界でいちばんグロテスクなデザインだと思う」

何の脈絡もなくこの言葉を放たれ、ぼくはショックを受けた。

あっこれもうあかんわ、と思った。

ぼくは彼女を憎んだことも嫌ったことも汚らしいと思ったこともなかったはずだが、ぼくの方は生まれたときから穢らわしいものを背負っていることが決定的になったと感じた。

「死ぬのが最善」という考えにシフトさせるトリガーとしては十分だった。

 

冬休み1週間前にいよいよぼくのほうが爆発してしまった。

夜の12時を過ぎても家に帰らないので、親がぼくの携帯に電話を入れてきた。

彼女を放って帰れないのと親から家に帰るよう促されるのとの板挟みにぼくはパニックになり、過呼吸を起こした。

 

親が車で彼女の家まで迎えにきた。

ぼくは袋を口に当てて帰宅した。

これ以降学校に行くことのないまま冬休みに突入し3学期になっても登校しなかった。

漫然、はっきりといった具合に波はあったが、死にたいな、と思う以外には何も考えられなかった。

 

高3の4月になってから、親からのすすめもあって再びぽつぽつ学校に通いはじめたが、とても卒業に足りるほどではなかった。

 

彼女との交際は、高3の夏休み前にぼくの親が彼女と彼女の親に直接話をつけにいって終わっている。

今後はぼくに近づかないように約束してもらったということらしい。

 

付け加えるとすれば、高3の秋に2回自殺を試みた(といっても生ぬるいものだが)。

どちらも学校の非常階段で、普段誰も通らず、またしゃがめば見えないはずのところだった。

1回目は注射針で血抜きを試みたが、途中で血が止まってしまい失敗。

2回目は消毒用80vol%エタノール500mLを一気飲みし、意識を失ったところをなぜか向かいがわの教室にいた先生に発見され病院へ搬送され失敗。

数日間ひどい頭痛がした。

 

この後、長い時間をかけて周りに支えられながらなんとか学生生活をおくれるようになったが、4年が経過してもまだ当時のことはうまく消化できていないな、と思う。

彼女に対して特別の感情はないが、当時のことでいまもなお何か残っていることがあるとすれば、女性に対しての劣等感かもしれない。

これはまたおいおい書こうと思う。

 

実にまとまらない文章だが、それはぼくがまだ整理できていないからだろう。

今回はこれくらいにしておく。