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おのれの狭量を恥じ、自刎す

ああ、やらかした。大変に恥ずかしいことをしてしまった。
 

発表問題として出題されていた「下限位相のコンパクト集合はたかだか可算集合である」ことの証明が英語版Wikipediaの"Lower Limit Topology"にのっていた。かなり"コンパクト"にまとまった簡潔な証明だった。発表の前日の夜までにこの証明を自力で試みようとしてすでに1週間近く費やしていて疲弊していたところだったため、ますますエレガントに映った。

 
自分の苦労はなんやったんや!
こんな解答思いつかん!
 
結局これは他のひとが発表することとなった。自分の苦労は、自力で解答に至らなかったことと、結局発表権が得られなかったこととで2重に報われないように思えて少し悔しかったが、他の人がどう解答するか興味もあったし*1、いずれにせよぼくが自力で思いついたものではなかったので、それ以上のこだわりはない。
 
しかし当該発表後、悔し紛れに友達に「あれWikipediaにのっててん、悔しいなあ」と口を滑らせてしまった。言ってしまってからこの負け惜しみに顕れたおのれの狭量さに思い至った。返す返すも情けなく、忸怩たる思いにたえない。小さな教室だったから、発表者にも聞こえていたかもしれない。彼のした証明は自力で思いついたものかも知れないし、仮にそうでなかったとしても何の権利があってそれを批判することがあるのか。
 
ちゃうねん、ぼくは自分の努力がうまく実らんかったんが悔しかっただけやねん。
なんのうらみもないし、彼の発表を見ることができたのはそれでありがたいことやとおもってんねん。
 
負け惜しみは難しい。成功者の功績を称えつつ、自分の悔しさを表現するにはどう言えばよかったのだろうか。「あれはなかなか思いつかないよね」とだけ言って満足すればよかったのか。少なくともWikipediaうんぬんへの言及は、場と間が悪かった。
 
いくらこう思っても、自分の発言は取り消せない。この恥にこりてマシな表現を覚えるか、さもなくば沈黙に徹するか。
 
ああ、これがぼくの恥ずかしいとこや。
恥ずかしいとこ見せ合おうや……。

*1:そのWikipedia の証明と同じだった。やはり有名なのだろうか